感情の起伏が激しく,
なかなか小学校生活になじむことができない,
友達と人間関係を築くことができない,
と悩んでいる子,
お父さんお母さんはたいへん多いと思います。
私もその一人です・・・お気持ちお察しします。
息子の実態を受け入れるまでには,たいへん時間がかかり,
どのように配慮してあげればいいのか悩む毎日でした。
様々な経験,そして自分なりに勉強したことを踏まえて,子どもとの関わり方を整理してみました。
☆こんな人に読んで欲しい
✔子どもとの関わり方で困っている方 ✔どんなことを意識すればいいか知りたい方 ✔親子共になるべくイライラしたくない方
子どものイライラポイントを見つける
まずは,原因探しですね。
学校生活,そして日常生活の中で
子どもがイライラしてしまうポイントは一人一人違うと思います。
自分の子は,どんなときにイライラしやすいのか,
その原因を見つけてあげることが第1歩だと思います。
例えば・・・
自分の立てた予定が崩れてしまったとき 自分が怒られた,もしくは誰かが怒られているのをみたとき 宿題をしているとき ゲームをしているとき 特定の子が目の前にいるとき 特定の場所にでかけたとき
などなど,様々あると思います。
イライラするときは,ほとんどの場合,
不安感が強いときです。
感情のコントロールが苦手な子は,
予定の変更に弱いです。
あらかじめ立てられていたスケジュール,
自分の中でつくった段取りが急に崩れてしまうと,
不安な気持ちが強くなり,
それがいらいらへとつながってしまいます。
大方の子は,急遽「〇〇してね。」とか,
「今からお出かけするから準備して」といっても,
気持ちを切り換えて動いてくれると思います。
しかし,それを受け入れるまでに,
どうしても時間がかかってしまう子がいる
ということを周りの大人は受け入れる必要があるということです。
このイライラを単にわがままと捉えてはだめですね。
宿題をしているときに,イライラするのは,
単にわからないから・・・という場合だけでなく,
終わりの見通しが立たないときです。
例えば,
問題数の多いプリントをいきなり見せられたときには,
終わりまでの見通しを自分の中で立てることができないので,
不安になり,イライラします。
また,どこまで頑張れば,自分の自由な時間になるのか,
曖昧なときも同様です。
特定の子,特定の場所にいったときに,
イライラするのは,過去に嫌な思いをしたから,
もしくは,初めての場所だから・・・という理由が考えられます。
だれでも嫌いな人が目の前にいたら嫌ですよね?
はじめての場所は不安ですよね。
その気持ちが強く出てしまうだけです。
誰かが怒られているのを見たときは,
「次は自分かもしれない」と考えてしまう子もいます。
また,誰かが怒られている雰囲気が嫌だという子もいます。
以上のような理由でイライラするポイントはたくさんあります。
どんな時に,どんな場所で,どんな条件のときなのか,
さぐってあげることが大切ですね。
対策①(細かい見通しを伝える)
原因はわかったぞ!
じゃあどうすればいいんだろう??
まずは,予定の変更でイライラしたり,
見通しをもつことが苦手であれば,
細かい見通しを伝えることだと思います。
例えば,
休みの日にカラオケに遊びにいく予定を立てたとしましょう。
「今度の日曜日にみんなでカラオケにいこうね。」とだけ伝えると,
想定できない部分がたくさんあります。
①みんな?ってだれ?
②日曜日って午前?午後?
③カラオケにいくだけなの?
もし,このままカラオケにいって,
その店が休業日だったなんてことになれば,
きっと怒り爆発です。
私は,このような場合は・・・
今度の日曜日に,10時からカラオケに行こうね。
お父さんとお母さんと弟と一緒に行くよ。
カラオケの後は,レストランでお昼ご飯を食べてから帰ってこようね。
ただ,カラオケがお休みの場合もあるから,
そのときは,公園にいくよ。
という風に伝えます。
できるだけ細かく,
そして最悪を想定したスケジュールにしてあげることで,
子どものイライラを軽減することができます。
このくらいでわかるだろう・・・
では,情報が足りない場合が多いです。
対策②(宿題や課題の終わりを示す・宿題の後の予定を確認する)
宿題に取り組ませるのが,本当にたいへんですよね。
わかります,わかります。
宿題についても,見通しが必要です。
「このプリントやるんだよ。」
これだと足りません。
プリントを広げて見せて,
どこまでやったら終わりなのか,
はっきりさせてあげることが必要です。
また,
時間で区切ってあげるのも
一つの方法です。
低学年なら
長い針が9のところまで頑張ろうね。
などと明確に伝えてあげることが大切です。
どちらの方法でも,大切なことは,
大人側は絶対に約束を破らない
ということです。
約束が守られない経験をしてしまうと,
子どもにとっては結局見通しがたたないことと一緒です。
(どうせ破られるので・・・)
信頼関係が重要ですね。
でも,慣れてくるとメリットもあります。
例えば時間で区切ってあげる方法の場合, 「長い針が9のところ(45分)まで頑張るよ」 という約束のもと開始したとしましょう。 宿題が45分までかからず,35分で終わってしまった場合, 残り10分,別のことをしようという気持ちに切り替わる場合があります。 そのタイミングでたくさん褒めてあげれば, 子どもにいい習慣が身についていくことでしょう。
できたときは,褒める!!
じゃないと成長しません。
対策③イメージをもたせる
初めての場所にいくときの対策です。
これは,その場所の具体的なイメージをもたせることが一番です。
例えば,
写真や動画など,視覚的に確認できるものを用意し,
見せてあげるだけで,かなり安心すると思います。
私は初めての場所に行くときは,必ずその場所をスマホで調べて, 写真を見せながらどんな場所なのか説明します。 はじめは「絶対いかない!」といっていた子も写真を見せると 「どんなところなの?何があるの?」と興味津々に質問してきます。 それでも行かない!!と言い張るときは, 何か別のしたいことがあるのか,いきたい場所があるのか, もしくは,別のことが原因でへそを曲げているときですね。
ゆっくり聞き出すしかありませんね。
対策④(注意するときは,短い言葉で冷静に)
だれしも怒られるのは,苦手です。
感情のコントロールが難しい子の場合は,なおさらです。
それでも,良くないことをしたときには,
それを正してあげなければ子どもの成長につながりません。
そこで,
注意するときは,
端的に,
そして冷静に!です。
一番よくないのは,
長々と説教すること,
怒鳴ることです。
これをやってしまうと,子どもは
「内容はよくわからんけど,何か怒られた。」
もしくは
「怒鳴られて,嫌な気持ちになった。」
ということしか頭に残りません。
本来意図するところである指導内容が
全然子どもに伝わらないことになってしまいます。
まさに本末転倒です。
はっきりいいます。
怒鳴る指導は,全く意味をなしません。
まとめ
感情のコントロールが苦手な子にも,
必ずイライラの理由があります。
周囲の大人がまずそれを把握し,理解してあげることで,
その子が生活しやすい環境作りができると思います。
また,語彙の少なさから「バカヤロー」とか
「お前なんかあっちいけ」などの暴言しか出てこない子もいます。
その子が本当に言いたいことは,その言葉通りのものじゃないかもしれません。
勉強の苦手な子、運動の苦手な子がいるように,
感情のコントロールが苦手な子もいるということを多くの人に理解していただけたらと思います。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
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