支援を要する子と関わるときに,大人が気をつけなければならないことが多くあります。その中から特に!というものを紹介していきます。
「支援を要する子」と銘打ちましたが,私はどんな子に対しても大切なことだと思っています。
☆この記事でわかること☆
✔してはいけない関わり方
✔なぜだめなのかその理由
✔望ましい関わり方
大きい声で怒る,怒鳴るは最悪!!
まあ,大人でも嫌なんじゃないですか?
子どもならなおさらです。
学校の教員ですら,ついやってしまう行為です。
けれど,怒鳴って伝える方法は,
子どもの育成という視点で考えると,
ほとんど効果がありません。
それよりも悪いことの方が多いです。
なぜ,怒鳴るのがだめなのかというと・・・
理由① 怒られた経験だけが残ってしまう。
理由①について 怒鳴る指導をすると,子どもはおとなしくなって,一見反省しているかのように見えます。しかし,その後、「なんで怒られたの?」と聞くと,意外とその理由は理解しておらず,「何かあいつに怒られた!」ということだけ残ってしまっています。
注意をするということは,その子の行動を変えたいからするはずですよね?しかし,これでは意味がなくなってしまいますね。
理由② トラウマにつながる(フラッシュバック)
理由②について 怒鳴られた経験は,子どもの記憶に間違いなく蓄積されます。嫌なことほど意外とわすれませんよね。その時は大丈夫でも,後々この経験がフラッシュバックし,パニックを起こすこともあります。 家で怒鳴られたことを,学校にいるときに思い出し,気持ちが崩れていく・・・。逆に学校で怒鳴れたことによって,家での行動が変わるなんてこともよくあります。
これで,不登校につながるケースは少なくありません。
理由③ 子どもとの信頼関係が崩れていく
理由③について
当たり前で,怒鳴ってばかりいる大人を子どもは信頼しません。「あなたのためを思って・・・」とか「いつかわかってくれるはず・・・」いう口実は通用しません。理由①でお話ししたとおり,怒鳴ることは,子どもにとって指導ではなく,ただの嫌なことです。
子どもは無条件で信頼してくれるわけではありません。自分にとって,敵なのか味方なのか冷静に見ています。
子どもが感情的になっても大人は冷静に
じゃあ子どもが悪いことをしたらどうするの?
と思いますよね。
子どもがよくない行動をとったとき,
どのように関わればいいかというと,
まずは,「理由を聞くことです」
たとえ,どんな屁理屈,身勝手な言い訳だったとしても
聞いてあげましょう。
子どもがひとしきり自分の思いを出し切ったのち,
望ましい行動について冷静につたえます。
子どもの感情が高ぶっているときは,一手間かかります。
まずは,気持ちを落ち着かせることが先です。
よくある失敗が,
怒っている子どもを黙らせようと
大人もムキになって怒鳴ってしまうことです。
子どもは怒ってますので,「バカ」だの「あほ」など,「くそばばあ」などいろいろ発すると思いますが,我慢のときです。
そのイライラの対象から子どもを離し,
落ち着いたところで,冷静に指導します。
しかも,指導したことは1回ではほぼ直りません。繰り返しが必要なんです。
しかし,誰でもそうです。他の人から見たら簡単なことでも,その子にとっては難しいことなのかもしれません。
☆合わせて読んで欲しい☆
言葉だけで長々と説明する
はじめのうちは,指示は1つ!多くても2つ
これの理由は簡単です。
子どもはそんなにたくさんの情報を
いっぺんに処理することはできません。
あれこれ説明した後に
「さあ,やってごらん」と言われても
きっと,ほとんどできません。
その時,
「この子はもの覚えが悪いな~」
と捉えるか,
「私の指示の仕方がまずかったかな」
と捉えるのでは,
子どもの成長の仕方に大きな差が生まれます。
視覚情報を有効に使いましょう
文字・絵・写真などを使うといいです。
子どもの中には,耳で聞くだけでは,
理解しづらい子がいます。
話した言葉は目に見えないので,
見返すこともできません。
この手間を加えるだけで,子どもの理解度は変わります。
私は,常に付箋を持ち歩いています。
いつでも子どもの目の前で書くことができるようにです。
マイナスな言葉かけは避ける。自己肯定感を大切に!
☆よくあるマイナスな言葉かけ☆
「何回おなじこと言わせるの!」 「ジュースをこぼしたらだめでしょ!」 「なんでお母さんのいうこと聞けないの!」 「散らかしたらだめでしょ!」 「廊下を走ってはいけません!」 「うるさい!話しちゃだめだ!」 「たたいたらだめでしょ!」 などなど
まあ,言いたくなりますよね~
しかし,これを繰り返すと子どもは
「ぼくってダメなやつなんだ~」と思い,
自信がどんどんなくなっていきます。
その結果一番怖いのは,2次的な障害につながってしまうことです。
可能な限り,マイナスな言葉は使わず,望ましい行動を示してあげるような声かけがいいです。
☆望ましい声かけの例☆
「ジュースをこぼしたら片付けようね」 「お母さんのいうこと聞いてくれたらうれしいな」 「おもちゃ片付けようね」 「廊下は歩くんだよ」 「今は静かにするよ」 「嫌なこと言葉で伝えようね」
いけない行動を抑制するというよりは,その後の望ましい行動を教えてあげるという方がいいです。
まとめ
支援を要する子と関わるときには,
特別の配慮が必要です。
しかし,特別の配慮が必要だから特別支援なんです。
通常と同様の配慮,もしくは少し強めの指導で改善されるのなら,
特別支援教育を受ける必要は無いと思います。
周囲の大人がしっかりと理解することが,
その子の成長の第一歩です。
最後まで読んでくれてありがとうございました
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